VS~Honey~
「あの女の子? 同じクラスだっていう」
なぜすぐにわかる。
顔を上げるとレオは、ほら図星だろうと言うような顔をしている。
俺はハァとため息をついた。
「よくわからねぇ。あいつ見てるとイライラするんだ」
「イライラ?」
「なんつーか、気ぃ強いくせに、こっちが向かってくとパニックになるし。かと言って、警戒心ないから危険な目にあう」
「危険?」
「先生に迫られてた」
あぁ~、とレオはポンと手を打つ。
そういうこと、と一人で納得している。
なにがそういうことなんだ?
「もっと詳しく話して」
俺はここまで話したし、このイライラの理由がわかるような気がして、レオに昨日からの話をした。
レオは黙って聞いている。
そして話終えると、深く頷いた。
「そう。わかった」
「何が?」
レオはにっこり柔らかく微笑む。
そして、確信を持ってこう言った。