VS~Honey~
ドキドキは…
ダメッ……。
心臓がもたない。
私そのうちドキドキし過ぎて死んじゃうんじゃないかな。
部屋に帰り、ベットに横になりながらさっき晴紀に触れられた前髪をさわる。
温もりなんてあるはずないのに、そこに熱が籠っているかのよう。
“美紗”
あの甘い囁きを思い出し、また顔が赤くなってしまう。
いつもこうだ。
あぁやって迫られると私は弱い。
男に免疫はないし、何より、あの瞳に捕まると体が動かない。
呪縛のように。
「でも、嫌じゃないんだよなぁ……」