後悔の後・・
「今さら何を・・・千佳のこと大事にしていなかったくせに・・彼女は貴方を信じて、尽くしたのに・・貴方は・・千佳の夢はご存知でしたか?」


「えっ?」

千佳の夢・・


「彼女の夢は、暖かい家庭、家族に囲まれること・・大好きな夫と可愛い子供たちに囲まれる・・そんな家族をつくる平凡な幸せです。両親を幼いころに亡くした彼女にとって家族の愛に飢えていた千佳には夢だった・・だから・・せっかく芽生えた命を・・子供をあんな形で・・・」



幸谷は信也を睨んだ・・


信也は俯いた・・そう・・知らなかったとはいえ、千佳は妊娠していた・・そして俺の悲しい裏切りをみて絶望し、事故にあい、せっかくの命を・・


たとえ千佳に会って話をしたくてもきっと拒絶されるだろう・・




「わかっています・・彼女に消えない傷をつけた・・一生かけて償うつもりです・・許してくれるまで・・何度でも頭をさげます・・罵られても・・」


「・・・彼女が再び貴方とやり直すことを望みますか?本当に悪いと思うなら二度と姿を現さず、彼女に別な男性が現れることを考えてあげるべきでは?」



幸谷のいうことは当たっていた・・

そうなのかもしれない・・千佳のこれからの幸せを考えれば・・・だが・・
























































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