暴走★Boy
○―結嘉―○
『気をつけてね』
そう言って、見送ってもらてから数分後――、
その場所に近づくにつれ、辺りは騒がしくなり、バイクの音や、笑い声が耳に届いた。
「斗和!」
駆け寄って来たのは、
「楓」
「結嘉も来たんだ?」
「ぅ、うん」
「あー、舞耶連れて来ればよかった」
ちょっと悔しそうに、そう笑った楓。
「兄貴は?」
「多分いる」
「おまえ、話すんだのか?」
「わかんねぇけど、多分大丈夫だろ」
なんて、よくわからない会話を、淡々としている斗和と楓。
前にも何度か来たけど、やっぱりちょっと怖い。