暴走★Boy
「よお」
軽く手をあげて、挨拶する斗和。
「…結嘉ちゃん?」
そう呼ばれて、下に向いていた顔を上げる。
顔をあげた先には、優しい顔で私を見ていた、斗和のお兄さん、海人さんだった。
「久しぶり」
「ぉ、お久しぶり…です」
噛んじゃった…。
「アハハ!やっぱ怖いよな、こういう所は」
ポケットに手を、突っ込みながら言う海人さん。
えぇ、とっても。
なんて、言える訳なく…。
「………」
「何もないと思うけど、何かあったら俺か斗和に言えよ?」
ポンポンと、優しく頭を撫でてくれた海人さん。
「はい」
そう返事をすると、海人さんは優しく、私に微笑んでくれた。