暴走★Boy
美樹さんは、俺より二つ上で、昔から良くお世話になった。
すると、
「おい、美樹」
とかなり低い声で、言う総長であり、俺の兄でもある海人(カイト)。
「何〜?」
「斗和から離れろ」
「なんでよ〜」
とムスッとした美樹さん。
「いいから離れろ」
と更に低い声で、兄貴が言うと美樹さんは、絡めていた腕を、スルッと渋々離した。
「斗和来い」
と言って、歩きだした兄貴の後についていく。
ソファーにドカッと、座った兄貴。
そして、座れと言うと煙草に火をつけた。
俺は、机を挟んだ向かい側のソファーに、腰を下ろした。