ホントのfriends
6-2のクラスへ入ると。ガヤガヤしていたクラスメイトの視線が一斉にあたしに向けられた。
「・・・おはよう」
シ―――ン
何?この静けさ・・・。
不安になりながらも自分の席へ行く。
すると隣の席の男子が
「なぁ、お前って愛咲実ちゃん殺したんだろ?」
え?なんで?殺したんじゃない。溺れて死んじゃったんだよ?
悠太君が殺したも同然じゃない。なのになんであたしなの?
「ちがう!あたしじゃない!」
「人殺しがここにいるーっ!!」
「あたしじゃないもん!!」
「悠太から聞いたんだよ。お前が殺したってな」
悠太君が?・・・もしかして!助けてくれるって、あたしに罪をかぶせるってこと?
「華、桃香!あたしじゃないよね?信じてくれるよね?」
「「・・・・・」」
「最低だね、なっちゃん。」
「信じてたのに、なっちゃん」
信じてたのに裏切られたのはあたしの方じゃない。
なのに、やっぱり人間は強い方に味方につくんだね。
あたしは弱いんだね。
許せない
許せない
許せない
大切な親友に裏切られた。
あたしへのいじめが始まった。
それはどんどんエスカレートしていき、
あたしはもう死にたいって思ったんだ。でも死ねなくて。
いつかあたしは真実と、愛咲実を見捨てた悠太君に恨みを晴らすんだ。
あたしへのいじめを見ていた人だって加害者なんだ。
誰かが弱くなれば強い方へ味方につく。
そんなあたしになりたくない。
あたしはあたしの道を少しずつ切り開いていけばいいんだ。
きっと未来はあたしの味方だ。
だからあたしは本当の親友を
探すんだ。見つけるんだ。
絶対、見つかるんだ。
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop