彼の元・彼女の元へ
「神様のいたずらって?…あんまり困らすなよ。」


思わず泣き言を言うがミューは泣き出しそうな瞳のまま押し黙っているばかりだ。

「ミュー教えてくれ!俺はなんだってするから…どうしたらこの船は動くんだ?」


「どうしたって動かないの!」

抑え切れなくなった涙を拭いもせず小さな女の子の様に言うミュー。


可愛い…

ってそんな事考えてる場合ではない。

私は泣きじゃくるミューをなだめる。


「ミュー何か方法があるさ!大丈夫一緒に考えよう…ほら!三人寄れば文殊の知恵って言うだろ?」


「二人しかいないし…」

嫌に冷静に返してくる…。
良い兆候だ。

「あっそっか…じゃあ…え~と…二人三脚!なんじゃそりゃ?え~二人羽織り!って隠し芸大会か!あ~っと…」


「プッ、何それ…」

よし笑った。

「ミュー!それそれ!笑う門には福来る!ね?」


「そうね…笑うしかないかもね…神様の意地悪じゃあ…怒ったって…泣いたってしょうがないもんね…」


いかん…また悲観的モードに入ってしまう。

「ミュー?神様は意地悪なんかしないよ?」


「するわよ!現に今してるじゃない!」


「ミュー…?」




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