彼の元・彼女の元へ
本当は夢だったりしてな…
目が覚めた時

『何だよ夢だってわかっていれば…』

何て歯ぎしりをする様な魅惑的な夢。

実際、夢でなかったらこの状況をどう説明する?


大海原の真ん中で、絶体絶命の事態と絶世の美女。

夢にありがちなシチュエーションそのものじゃないか?

夢ならば理解不能な状況もすんなり説明できる。

夢であって欲しい…

と思う反面、夢ならば覚めてしまえばミューと逢えなくなってしまう。

そんなジレンマを感じていた。

それほどミューは美しく魅力的だったのだ。

彼女ならばきっと神にも愛されるだろうと確信するほどに…


「ねぇ…黙ってないで…何か話してよ。」

ミューの声が、言葉が心地よく頭に響き、たまらない痛みを癒した。



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