神の息・人の息
彼女が再び壁に向かって指先を振る。

バイタルサインらしき数値がモニターに映し出された。全ての数値がブルーで表示されて

いる。

おそらく平常数値なのだろう。

「あ~あ、まだこうしていたかったのになぁ‥‥もう!。あなたみたいな人の事を古い言

い伝えで『ぼ・ん・く・ら』って言うんでしょ。このぼんくら男!。」

「‥‥‥。」

おそらくそれを言うなら『朴念仁』だろうが、状況的に使い方は間違っていないので聞き

流す。

そして、この時代の国語教育に一抹の不安を覚えつつ言語の時代的変遷について考える。

「ちょっと!今別の事考えているでしょ!いつの時代の男も本当にもぉ~。」

時代を代表して『男』として非難される程典型的ではないかな、などと考えながらも当た

っているので黙って容認するが、

「都合が悪いとすぐそうやって黙って!。」

なおも治まらない。

男女の事はあまり詳しくはないが、いつの時代もそうは変わらないようだ
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