春夏秋冬~THE FOUR SEASON~ 恋物語【完結】
やばい‥練習に行かなきゃ!
頭を上げると急に目眩がした。
『明らかに寝不足。アキにしては珍しいよな。なんかあったか?』
後ろから聞こえる低くよく通る声。
そして、今一番聞きたくない声だ。
「別に‥」
少し冷たく言う。
お願いだから‥今はそばにいないで。
『そか。ゆっくり休め。顧問にはおれから言っとくよ』
そう言って、宿舎から出ていくフユの背中がなんかいつもと違って見えた。