ビター恋愛~愛の結晶~㊦
黒髪で清楚な見た目なのに、強引な口調。背は私より15cm高いくらい。男にしては・・・小さいめ。
推定・・・30代前後。
これ以上言っても離してくれないだろうと勘づき、黙ってされるがままについていくことにした。
足早だったのが、路地裏を曲がって急にゆっくりになる。
薄暗いじめっとしたこの路地は・・・不気味で、やっぱり何かされるんじゃないかって不安になった。
「・・やっぱり・・・帰りますっ・・」
「え。着いたんだけど?」
「え?」
彼が指をさした方向を見上げると【白馬】の二文字。その下に小さく‘居酒屋’と書いてあった。
居酒屋・・。
い・・・・・・・・・・・・・・居酒屋?!!