ビター恋愛~愛の結晶~㊦



「大丈夫っ・・・!おろすよ?だから・・・安心してっ・・・」




頬には一粒の涙。りんごみたいな淡い色の頬に涙が伝っていった。




また憎んだ。この環境を、兄弟であることを。




「・・・愛子っ・・・」



「大丈夫だもん・・・」




手を握り締めた。まるで‘あの時’みたいに。




どうしようもない俺とどうすることも出来ない子供。




俺の居場所がない気がした。




< 48 / 150 >

この作品をシェア

pagetop