ビター恋愛~愛の結晶~㊦



目を覚ますと小さな病室に居た。



手には微かな温もり。私の頬には数滴の涙。



「・・・おはよう」



髪がぐしゃぐしゃなレンの顔が私を覗く。手は・・・レンの手だった。




誰かの温もりさえも分からないくらいに精神的に落ちていた。




「・・・おはよう」




「・・泣いてた・・」




そう言われて再度頬の濡れを確認する。ああ・・・泣いてたんだなって。







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