ハツコイ
「こら、皐月(サツキ)ダメでしょ
すいません…ホント…」
皐月くんのお母さんは私に謝ってくる
「皐月くん、あげる!!」
胸ポケットからボールペンを出し皐月くんに渡す
「ありがとう!!」
ニコニコと嬉しそうに皐月くんは笑う
「そっ、そんなこと出来ません!!」
「いいんですよ
お店に来ていただいたので、私からのプレゼントです
他の方には秘密にしてくださいね」
私が微笑むと困った顔になるお母さん…
「では、失礼いたします」
そう言って私はテーブルから離れて、メニューが書かれた紙を隣の教室でケーキなど作っている友達に渡した