ハツコイ

「お待たせしましたー
アイスコーヒー二つとチーズケーキとショートケーキです」

私はお盆から視線を上げてお客様を見て絶句した…

だって――……忠義が友達と来ていたんだから――…

「あ、俺が、ショートケーキ」

忠義の前に座っているチャラチャラしたような男性が私に言ってきた

「あ、はっ、はい!!」

震える手をおさえてショートケーキとチーズケーキを置く

溢れやすいコーヒーも何とか置け、終わったときには、既に体は汗でびっしり…

「では、失礼いたします…」

いそいそと逃げるように私はその場から離れた…

< 151 / 484 >

この作品をシェア

pagetop