ハツコイ

「病人は黙ってろ」

「えっ、でも…」

「いいから」

「…わかった」

「ん」

昂が今、どこに向かっているのかはさっぱりわからない…

でも、校舎の中に入っているのはわかる

「ガラガラ」

着いた場所は、職員室の隣にある保健室

しかし、この文化祭のせいで、先生はいない

昂は私をゆっくりベットに寝かせた

「先生呼んでくる」

そう言って保健室から出ていった

一人になった私…

今気づいたけれど、口が切れているらしく、口内は血の苦い味がする

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