ハツコイ
下駄箱に着くと忠義は下駄箱にもたれかかって私を待っていた
「遅くなってごめんね」
「ううん」
「じゃあ、帰ろっか」
「ん」
上靴からローファーに履き替えて歩き出す
すると忠義の手が伸びてきて私の手を握りしめてきた
「ちっせぇのな」
フッと笑われる
「なっ!!忠義が大きいだけ!!」
「んな事ねぇし」
「ある!!」
「わかった、わかった
なぁ今日さ飯作りに来て
お袋いねぇから」
「わかった、行くね」
「わりぃな」
「全然」
いつもの帰路につくのに今日はいつもとは違う道に感じた