ハツコイ

でも、三年前のこの日に悲劇は起こった…


それからというもの、昂は彼女を作らずに、いつも心の中に大きな穴を空けたままでいる…


私じゃ…これを癒してあげることは無理なのかな…??


「…ねぇ…じゃあ今日一緒に帰っても大丈夫なの…??
…お墓参りじゃないの…??」

目にいっぱい涙を堪えた美麗が聞いてきた

「大丈夫だと思うよ…
途中で別れると思うし…」

「そう…」

それから…少しの間、誰も口を開かないままチャイムが鳴り静かに教室に戻った

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