ハツコイ
「ごめん、ごめん、わかった
…じゃあ、これもよろしくね」
ドサッと手に持っていた本を海斗に押しつける
「ちょっ!!おまっ!!
ここまで持てるなんて言ってねぇ!!」
すっごい眉間にシワを寄せていてホントに重そうだ
「さっきの仕返し」
立場が逆転した私は鼻歌を歌いながら図書室に向かい鍵を開けた
「――…ふぅ~…
やっと終わったな」
「うん、頑張った甲斐があるよ
達成感があるね」
「なんもしてねぇくせに」
はっと鼻で笑われヤレヤレと仕草をする
本の片付けも終わり、鍵を閉め図書室を出た