ハツコイ

「…だからと言って、お前は殺人未遂を犯して良いわけ??」

私を抱っこして亜樹さんに向き直る

「…ちったぁ、頭冷やせ」

それだけ言うと、昂は亜樹さんの横を通って亜樹さんに背中を見せ歩き出した

「…俺は、今も昔もこれからも、お前は大切な幼馴染みしか思えねぇよ」

これが昂なりの優しさだと思う…

亜樹さんは後ろで、どんな表情をしているか今の私では見れないけれど…きっと…悲しい表情をしているよね…

昂と私は暗闇に亜樹さんを残して、この場所を後にした

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