ハツコイ

いきなり、甘い向日葵のような匂いが鼻をくすぐる

パッと横を見ると、忠義が私に見向きもせず、隣を通りすぎるところだった

…さっきじゃれあっているのを見られた…!?

…でも、私に見向きもしないで通りすぎたから
…もう私なんて眼中に無いのかも…

そう思うと胸がズキッと痛み悲しくなった

私から避けたんだから仕方ないか…自業自得…


「――……み…瑠美!!
聞いてんのか!!!」

「うわっ!!
ご、ごめん、何??」

いつの間にか私は忠義の事を考えていたらしく、海斗が話しかけてくれているのに気づかなかった


< 9 / 484 >

この作品をシェア

pagetop