ハツコイ
いきなり、甘い向日葵のような匂いが鼻をくすぐる
パッと横を見ると、忠義が私に見向きもせず、隣を通りすぎるところだった
…さっきじゃれあっているのを見られた…!?
…でも、私に見向きもしないで通りすぎたから
…もう私なんて眼中に無いのかも…
そう思うと胸がズキッと痛み悲しくなった
私から避けたんだから仕方ないか…自業自得…
「――……み…瑠美!!
聞いてんのか!!!」
「うわっ!!
ご、ごめん、何??」
いつの間にか私は忠義の事を考えていたらしく、海斗が話しかけてくれているのに気づかなかった