desk mail
「うるっさいなあ・・・ユズはまったく・・・。授業中グースカ寝てるわ、私が起こしても起きないからシュウに起こしてもらったのにビンタくらわすわ・・・・」
「悪かったってば!サキ、いい加減機嫌なおしてよ!」
あたしは藤川 柚菜。
中学二年生。
さっきっから怒ってる
この子は、あたしの
親友の本多 早紀子。
「ったく、ほんとサキの言う通りだよ・・・起きたと思ったら悲鳴でビンタって・・・最悪だなお前」
サキの隣では
頬を赤く腫らした
シュウがブツブツ
文句を言っている。
あたしたち三人は
幼稚園からの幼なじみ。
あたしはユズ、
早紀子はサキ、
秀太郎はシュウって
呼び合ってる。
「シュウも、そんな怒らないでよ!あれは、ほら、不可抗力というか・・・防衛本能というか・・・」
「「はいはい・・・」」
シュウとサキの溜め息
まじりの返事がハモる。
さっきの理科の授業中、
あたしは堂々と居眠りを
かましたらしい・・・。
揚げ句に起こしてくれた
シュウのほっぺを
ぶっ叩いてしまった。
「おーい!シュウ!次体育だぞ、ちったあ急げ!」
玄関の近くの廊下を
通ると、小学校からの
友達の瀬良 彰斗、
通称アキがシュウに
話し掛けた。
「そういうてめえは堂々と遅刻してんじゃねえよ、アキ」
「俺はいいの!次の音楽には参加してやるから!」
「アキ・・・体育はサボるのね・・・」
サキが呆れたように言う。