生まれ変わっても…
12年前…
まだ私が3才、あなたが6才の時だった。

父様と母様に連れられ行った千年桜の花見。

大人たちで寂しかった…そこで、父様の家来の息子のあなたに会った。

大人たちの花見の中であなたと私だけが子供だった…

お城の中の生活では、大人たちに囲まれており、近い年頃の子に逢うのは初めてだった…

だから、緊張した…

でも、あなたが笑いかけてくれたから、私は嬉しかった。

それから、2人で鬼ごっこをして遊んだ。

父様たちはお酒を飲んでいた。

母様たちは笑いながら重箱の料理を食べていた。
私たちも遊んで料理を食べた。

その頃は、まだ一国の姫というのをあまり理解していなかった…
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