オレの宝物。それは君の笑顔【完】
3年になって香奈とクラスは別れてしまったが、ラブラブな毎日を送っていた。


ちなみに。


加納は、またしても香奈と同じクラス。


オレも同じクラスになれるよう、加納に頼んでおけばよかった、と真剣に思った。




5月の終わり。


やっと緊張せずに、「香奈」と呼べるようになった頃。


オレは正人の異変に気づいた。


「なんか、正人、変じゃね?」


裕太たちに言うと。


「そうかあ」

「普通じゃん」

「修学旅行が近いから浮かれてるんじゃねえの」


……オレの気のせいか?


いや、正人は修学旅行で浮かれるようなタイプじゃない。


「やっぱ、変だよ」


しつこく食い下がると、


「……なんか、恋しちゃったみたいよ」


トミが言いづらそうに答えた。

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