オレの宝物。それは君の笑顔【完】
「ここだ、ここだ。1年A組」


教室を確認して中に入ろうとした瞬間、オレは目を疑った。


彼女が、いたのだ。


「あれ、あの子って、織田のカノジョじゃね?」

「ああ、うん」

「やっぱり、かわいいなあ」

「…………」


彼女は、元東中サッカー部キャプテンの織田のカノジョ。


それが、オレの知っているすべて。


名前さえ知らない、オレの初恋――。

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