オレの宝物。それは君の笑顔【完】
ホームルームが始まり、担任の挨拶に続いて生徒の自己紹介が始まった。
そして、知った。
ずっと知りたかった彼女の名前。
――北原香奈。
これからは香奈ちゃんと呼ぼう。
……もちろん、心の中だけで。
「まずは、学級委員長と副委員長を決めよう。やりたいヤツ、いるか?」
担任の問いかけに、無言の返答。
「なんだ、誰も立候補しないのか。しょうがない。じゃあ、学級委員長は――」
オレは、この後に自分の名前が続くことを予知した。
中学の3年間、オレはずっと学級委員長をやって(やらされて)いたからだ。
「柴崎、やってくれるか?」
やはり、的中。
「……はい」
ここで断れるほど空気の読めないオレではないので、とりあえず引き受ける。
ただ、副委員長が誰になるかは重要だ。
要領の良すぎる女子と組むとオレの雑用が増えることになるからだ。
そして、知った。
ずっと知りたかった彼女の名前。
――北原香奈。
これからは香奈ちゃんと呼ぼう。
……もちろん、心の中だけで。
「まずは、学級委員長と副委員長を決めよう。やりたいヤツ、いるか?」
担任の問いかけに、無言の返答。
「なんだ、誰も立候補しないのか。しょうがない。じゃあ、学級委員長は――」
オレは、この後に自分の名前が続くことを予知した。
中学の3年間、オレはずっと学級委員長をやって(やらされて)いたからだ。
「柴崎、やってくれるか?」
やはり、的中。
「……はい」
ここで断れるほど空気の読めないオレではないので、とりあえず引き受ける。
ただ、副委員長が誰になるかは重要だ。
要領の良すぎる女子と組むとオレの雑用が増えることになるからだ。