オレの宝物。それは君の笑顔【完】
チャンスがあれば香奈ちゃんと一緒に校内を回ろうと思っていたのに。
……なんで、こんなことに?
半ば茫然としていると、
「センパイ、ごめんね」
メグミちゃんが申し訳なさそうに言った。
「あ、私、伊藤恵です」
「え?」
なんで今さら、苗字を?
「実は今日のこと、全部、響子センパイに頼まれたんです」
「頼まれたって、……何を?」
「香奈さんにヤキモチをやかせようって」
「え?」
オレの頭の中は、逆回転した。
……あれもこれも、みんな偶然なんかじゃなかったんだ。
でも、オレがメグミちゃんを選んだのは偶然だった。
適当に札を上げたんだから。
……なんで、こんなことに?
半ば茫然としていると、
「センパイ、ごめんね」
メグミちゃんが申し訳なさそうに言った。
「あ、私、伊藤恵です」
「え?」
なんで今さら、苗字を?
「実は今日のこと、全部、響子センパイに頼まれたんです」
「頼まれたって、……何を?」
「香奈さんにヤキモチをやかせようって」
「え?」
オレの頭の中は、逆回転した。
……あれもこれも、みんな偶然なんかじゃなかったんだ。
でも、オレがメグミちゃんを選んだのは偶然だった。
適当に札を上げたんだから。