オレの宝物。それは君の笑顔【完】
文化祭の片づけを終えてみんなで昇降口を出たところで、


「それにしても、今日一番ラッキーだったのは、シバだよな~」


丈治が、わざと香奈ちゃんに聞こえるように大声を出した。


「ほんとだよな~、メグミちゃ~ん、なんてさ」


洋人たちが一緒になってオレを冷やかしたが、コイツらもグルなのかどうか……。


こっそり香奈ちゃんに目をやると、香奈ちゃんは知らんふり。


だけど、オレは感じた。


香奈ちゃんはヤキモチをやいている、と。


しかも、それは「単なるジェラシー」ではなく。


多分……。


多分だけど……。


オレを好きだから。

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