オレの宝物。それは君の笑顔【完】
英治(えいじ)と裕太(ゆうた)が盛り上がっているので、


「なに、そんなカワイイの?」


オレも会話に加わってみた。

「タカ、北原のこと、知らないの?」

「知らない」

「んじゃ、知らないままでいてよ」

「なんで?」

「だって、ライバルは1人でも少ない方がいいし」

「それに、タカはカッコいいから~」

「この前のバレンタイン、結局、何個もらったんだよ」

「20個くらいかな」

「えー、マジ? それって、母ちゃんとかは入ってないんだよね」

「おいっ、母ちゃんのが入ったとしても、プラス1じゃん」

「あ、そうか」

「6年の女子って、確か50人もいなかったよね。

てことは、半分近くの女子がタカのこと好きだったってこと? 

いいな~、羨ましい~」

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