オレの宝物。それは君の笑顔【完】
「まったまた~」


しかし、土居はまるで信じず、香奈の背中にツッコミを入れた。


「……ほんとだよ」


目を伏せる香奈に、


「……マジ?」

「……なんで?」

「何があったのよ?」


3人は一斉にオレを見た。


「……いや」


しかし、答えられるはずもない。


重苦しい沈黙が流れ、


「私、夕飯の支度しなきゃならないから、もう帰るね」


香奈が席を立った。

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