オレの宝物。それは君の笑顔【完】
中学に入って、私とタカは隣りのクラスになった。


部活も別々だし、今までより一緒にいる時間が減ってしまったけど、タカの態度は少しも変わらなかった。


みんなでバカなことを言い合っては、ふざけていた。


しょっちゅうじゃれ合い、タカは女子では私だけを名前で呼んでいたから、他の小学校から来た人たちの多くは私たちの関係を誤解していた。


ううん。私は。


わざと誤解されるように振舞っていた。


タカにとって、私は未だ、一番仲の良い女友達のまま。


告白してギクシャクするくらいなら、このままでもいい。


本気でそう思ってた。

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