オレの宝物。それは君の笑顔【完】
「えー、マジ?」

「超頭のいい私立中学に通う、超イケメンなんだって」

「……なんか、めっちゃナットク」

「北原も超頭いいもんな。この前の学力テスト、1位だってよ」

「うわ、すげー」

「マジかよ、信じらんねえ」

「オレ、いくらかわいくても、自分より頭のいい女はパスだな」


オレが率直な意見を言うと、それまで黙っていた柚夏子が、


「そんなこと言ってたら、だれもいなくなっちゃうじゃん」


すかさずツッこんできた。


「オレ、そこまで頭悪くないから。ちゃんと、真ん中より上には入ってるし」

「南高に入れないとヤバイもんな」


オレたちには、緑丘南高校のサッカー部に入って全国大会に出場するという、小学校時代からの夢があるのだ。

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