オレの宝物。それは君の笑顔【完】
待ち合わせの緑丘駅に着いたのは、約束の15分前。


緊張のせいで早く来てしまった。


しかし、その5分後、北原はやって来た。


「私の方が早いと思ったのに」


今日の北原は、髪型のせいだろうか、やけに可愛くて。


オレはしばらく見とれてしまった。




「あ~、タカ発見!」


聞き覚えのある声に振り返ると、正人、裕太、トミがいた。


正人は北原を見て状況を悟ったのか、バツの悪そうな顔をしていた。


「あれ~、なんで北原といんの~?」


裕太に聞かれて、オレは返事に詰まった。


「まさか、つき合ってるとか~?」

「バ~カ、タカと北原が、つき合ってるワケないだろ」

「確かに~」


オレと北原は、そんなに意外な組み合わせなのか? 


裕太たちのやり取りは、オレを傷つけた。

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