オレの宝物。それは君の笑顔【完】
初めてのバレンタイン
文化祭以来、学校でも北原と話すようになった。
北原への想いを隠す必要は、もうない。
サッカーの応援にも堂々と来てもらえる。
オレたちの幸せな時間は確実に増えていったのだが。
冬休み国立競技場に高校サッカーを見に行けることになって浮かれ気分で北原に報告すると。
最初は一緒になって喜んでくれたのに、
「正人と、裕太と、柚夏子と行くんだ」
一緒に行くメンバーの名前を言った瞬間から様子がおかしくなった。
「……私も行きたい」
サッカーに興味なんてないくせに、北原は言った。
自分だけカノジョを連れて行くなんて、とか、またサッカーに夢中になって北原のことをほったらかしてしまうかも、とか。
いろんなことが頭の中で渦巻き即答できずにいると、
「今の、ウソ。……サッカー、見てもよくわからないもん」
すねたようにつぶやいて、北原はその日口をきいてくれなくなった。
北原への想いを隠す必要は、もうない。
サッカーの応援にも堂々と来てもらえる。
オレたちの幸せな時間は確実に増えていったのだが。
冬休み国立競技場に高校サッカーを見に行けることになって浮かれ気分で北原に報告すると。
最初は一緒になって喜んでくれたのに、
「正人と、裕太と、柚夏子と行くんだ」
一緒に行くメンバーの名前を言った瞬間から様子がおかしくなった。
「……私も行きたい」
サッカーに興味なんてないくせに、北原は言った。
自分だけカノジョを連れて行くなんて、とか、またサッカーに夢中になって北原のことをほったらかしてしまうかも、とか。
いろんなことが頭の中で渦巻き即答できずにいると、
「今の、ウソ。……サッカー、見てもよくわからないもん」
すねたようにつぶやいて、北原はその日口をきいてくれなくなった。