オレの宝物。それは君の笑顔【完】
<柚夏子>
文化祭で、タカが北原さんの手をとって体育館を出て行った時は何が起きたのかわからなかった。
2年生になってから、2人が一緒に帰ったりデートしたりしていた。
そう後で聞いて、愕然とした。
ただの片想い。
ただの憧れだと思っていたのに。
そんなの、反則だよ。
ほんとは文句を言いたかったけど。
そんな気持ちを抑えて「友達」を演じ続けてきた。
だけど、もう、それも限界。
だから、バレンタインデー。
4年分の想いを伝えるために、放課後、部室の裏にタカを引っ張って行った。
「なんだよ~、部活始まっちまうべ」
タカは私に告白されるなんてこれっぽっちも思っていないみたいだけど。
「これ、受け取って」
私はチョコを差し出した。
文化祭で、タカが北原さんの手をとって体育館を出て行った時は何が起きたのかわからなかった。
2年生になってから、2人が一緒に帰ったりデートしたりしていた。
そう後で聞いて、愕然とした。
ただの片想い。
ただの憧れだと思っていたのに。
そんなの、反則だよ。
ほんとは文句を言いたかったけど。
そんな気持ちを抑えて「友達」を演じ続けてきた。
だけど、もう、それも限界。
だから、バレンタインデー。
4年分の想いを伝えるために、放課後、部室の裏にタカを引っ張って行った。
「なんだよ~、部活始まっちまうべ」
タカは私に告白されるなんてこれっぽっちも思っていないみたいだけど。
「これ、受け取って」
私はチョコを差し出した。