-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
「韋駄天って位だから、短距離かと思った。」

ユウが口を挟んだ。
「あのね。大竹!名前なんて、所詮は肩書きに過ぎないのよ。覚えておきなさい。」

「まあまあまあ。砲丸なら、ユウだな。ユウに色々教えてもらうと良いよ。」

春己はユウと福原の間に入った。

こうして、
4人になった新生陸上部は、練習を始めた。

福原誠輝

少し変わった奴で、
まだ抵抗はあるが。
決して悪い奴では無い。

春己は嬉しかった。
自分が率いる陸上部に、動機はともあれ入ってくれた事が。
この半年本当に辛かった。

その辛さは、ユウも藤沢も、同じだが。 肩書き上部長である春己にとってはまた一段と辛いものだった。


「よっし。藤沢さん今日はインターバルしよっか。」

「あっ、部長~福原君入ったから、モチベーション上がったんでしょ~。」

「まあね。」
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