-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
背後から福原が現れた。

「んだセッピーかよ。」

福原は呆れきった顔付きで、しゃべり始めた。

「あんたらね。影で他人誹謗して優越感に浸ってるようじゃ人間としての器が、小さいわよ。」

前原は真面目な顔付きで福原に話しかけた。

「…お前どうして陸上部に入ったんだ。もう少しマシなクラブがあっただろう。」

「あたしはただ、陸上がやりたかっただけよ。」

「それよりさ前原!あんたも陸上部においでよ。」

すると咄嗟に、他の2人の部員が笑い出した。

「ははははは。お前アホか。森戸の陸上部なんかに入るくらいなら、学校辞めた方がよっぽど良いしな。」

「前原もそう思うよな。」
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