-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
「はぁはぁはぁ」

春己は、2年になり、走る事に生き甲斐を感じるようになっていた。

「よっし。5分25秒!絶対5分切れるように頑張るぞ。」


「おい!」

陸上部の休憩場所に前原が現れた。

「お前セッピーに何ぶっかけたんだ。」
「はい?」

春己は首を傾げた。
「とぼけんじゃねぇよ。あいつがこんな陸上部を好きになる訳ねぇんだよ。お前にそんな力もねぇしな。金かなんかで、釣ったんだろ。」
前原は怒気を帯びた顔で言った。
「意味わかんないよ俺がそんなしてないよ。」

「とぼけんじゃねぇよ」

前原が春己の胸ぐらを掴んだ。

「何すんだよ。てめぇ!」

さすがの春己も、
腹が立ち、前原の
顔面を目掛けて、殴った。
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