-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
「部長~~」

藤沢が咄嗟に教室に入って来た。

「あらよっちゃん。そんなに慌てて、どうしたの?」

「ハァハァ、ぶ、部長…な、何か飲む物無いかねぇ。」

「飲む物?」

「私今日寝坊して、お財布家に忘れちゃって…」

「飲む物って…昼ご飯はどうしたの?」
「飲み物で耐えようかと思って…」

春己は懐から、いくらかの小銭を取り出した。

「これで、食堂で何か食べておいで。」
「えっ!500円も良いの?悪いよ。」

「ゴホッ、ゴホッ、き、気にしないで良いからさ。」

「食堂よか、コンビニサンクスにしとけよ。」

「牧田黙ろうな。(笑)」
「は、イミわからんしな、ロン毛。」

「ありがとう…今週の土曜日の大会の日に返すからね。」

「ゴホッ、ゴホッ、あ、ああ。」

「…部長風邪?」
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