-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
はると福原は、倒れ込んでいて、嘉美は泣きじゃくっている。

「えり、後はあのロン毛だけだよ。」

「来栖やりーや。」
「嫌、一緒にぶっ殺そうよ。俺らの邪魔をしたんだから。」
2人の会話を聞いた愛人は怒り心頭に発し、来栖の顔面を殴りつけた。

愛人は地面に付いた来栖の両足を固定すると。来栖が表情を変える。

「な、何しやがる。」

「飛べっ!来栖号!」

愛人は叫び終えると同時に、渾身の力を込めて、来栖の体を持ち上げた。

身長百五十センチ足らずの来栖の身体は宙に浮かび、まるでボールのようだった。
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