-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
春己達は仮入部員の ラケットと、ピンポン球を取りに行った。

「それでは仮入部員生は素振り1000回!」
「えっ!」

「あ、あのぅ、ラケット持ってきたイコール試合するんじゃないんですか。」

愛人が尋ねた。

「君ぃ、基礎を厳かにしてはいけないよ。何事も基礎が必要なんだからねぇ。」
「そ、そうですか。」

春己達は素振りを始めた。



黙々と時間は過ぎる
その中で春己はひたすら、ラケットを振った。

598

599

600

心の中で数字を数えながら、ラケットを振る。

手が痛い。

汗も出てきた。

「こらこら~1年生!もっと気合いを入れないか。」

顧問が横から、叫んでいる。

正直耳障りだ。

と、春己は内心思った。
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