-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
帰り道

「あ~もう、あの顧問のおっちゃんなんかムカつく。」

「はるもそう思うよな?」

「…」

春己は不満気な顔をしていた。

「ど、どしたん?」

小山内は心配して尋ねた。

「俺さ、正直今日、卓球やってて、全然楽しいと思わなかったし、自分には向いてないと思った。」
「牧田はもう、そのまま卓球に入るみたいだけど、ごめんだけど俺は辞めとくわ。」

人間誰しも向き不向きはある。恐らく
春己は、自分には、卓球という球技には向いていない。と、悟ったのだろう。

「ま、まぁ仮入部期間はまだ3日もあるし考えてみたら?」

小山内はフォローする。

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