-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
「大竹 ユウ君って同じクラスに居るじゃんか?「(おおたけ ゆう)

「う、うん」

「大竹君と私の2人だけだったけん。」

「大竹君砲丸投げだから、私と種目違うから、寂しかったよ。」

春己は大竹 ユウの事が、正直わからなかった。

入学して今日が3日目だから、クラスメートの名前なんて、まだ全然覚えてなかった。

「大竹君は?」

「今ちょっとトイレに行っとるよ。」

「ってか3年生は?」
「3年生ねぇ、皆進学塾に通っとるんよ。」

「勉強の方が大事で陸上には興味無い人達なんだって。」

勉強嫌いの春己にとっては、その3年の気持ちが全く理解出来なかった。

「昨日も大竹君と2人で練習したの?」

「昨日はキャプテンが居たよ。だから3人だった。」

弱小クラブと呼ばれる理由が春己には、なんとなくわかってきた。
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