-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
先頭はユウだ。

種目が砲丸の割には 良い走りを見せる。
足腰が出来てるのだろう。

だが、ユウは藤沢の事を気にしながら、走っていた。

春己もまた、そうであった。



残り25分!

松内が叫んだ。

春己とユウは、3周目に突入していた。

藤沢はまだ1周半だった。

藤沢の腕の振りが、 落ちていた。

足も全くと言って良い程上がっていなかった。

おそらく、限界なのだろう。

「藤沢さん!良いよ!その調子!歩いて良いけど、止まらないでね。」

春己は走りながら、激励を送る。

藤沢は頷いた。

「藤沢さん!足上げるの意識してな!」

ユウもまた激励を送った。
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