-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
入学から2週間も過ぎると、新入生にも、慣れが出てくる。

春己も、ようやく、クラスメート全員の顔と名前が一致するようになった。

1995年4月24(月)

昼休み

春己は食堂で、ユウと藤沢と、昼食をとっていた。

食堂と言っても、
PTAがやってる、本当に小さい食堂だ。

人気の焼きそばパン チョコチップパンなど、即座に売り切れてしまう。

春己はお弁当のおかずの、玉子焼きを頬張りながら口を動かした。

「藤沢さん、ボヂボヂ慣れできだかい。」

「口入れたまま喋るなよ。」

ユウが言った。

藤沢は躊躇に口を開いた。

「…大和さんって知ってる?」
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