-Whale Boy-③ ホエールボーイ3 中学時代編
「あ、トンマデカ女がサンドイッチ食ってる!」

大和がいきなり、馬鹿でかい声で、叫び始めた。

「おいおい、トンマデカ女ってどいつなん。」

一緒に居た男子生徒が大和に訪ねた。

「ほらん。あいつよあの長い髪の、サンドイッチ食ってる子」

「はははは、確かにデカ女だわ。」

男子生徒が笑い始めた。

藤沢は目を伏せて
泣き始めた。

ユウは藤沢を励ます。

「おい、大和とか言う奴」

春己は喝破した。

「藤沢さんは必ずお前に勝つ!俺とユウで必ず藤沢さんを勝たせてみせるから、覚悟しとけよ。」

春己は限界だった。
藤沢がどんな思いで 毎日苦しい思いをして、練習に励んでいるか、春己は心得ていたからだ。


春己とユウは藤沢を連れて、食堂を去った。

「フン、お子ちゃまのお友だちごっこってわけねぇん。」

大和が後ろ指を指した。
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