キミがスキ



「・・・・ほんっと恭平は
髪フェチだよね。」



(オッサンか。)



「触り心地いんだょ。
咲山の髪。
ツヤといい
ハリといい
コシといい。」



「すべてにおいて
キューティクル!!」



(あんたのために
伸ばしてるんだけどね。)



「咲山しょーがねーから
いーもんやる。」



「は?」



「だから焼き肉オゴれ。」



「・・・・・」



「なんかそれ
お前っぽくね?」



それはヒヨコの髪ゴムだった。



「つーか見つけたとき
吹いたよ俺。バスケんとき使えば」


(やばいうれしい。)



「・・・どこが
似ておると?」



「目の離れ具合
顔の広がり具合。」



「似てないっ。」



「それは近親憎悪というものだ。」




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