ほわいとちょこれいと
「何時に寝たの?昨日」
「2時」
私の言葉に被せるようにして答える。
少しも振り向くことなく…。
私はバレンタインのプレゼントが入ったカバンを、力なく膝に置いて椅子に座った。
ハートのチョコレートマカロン。
何度も何度もやり直して、やっと出来た完成品。
割れたり形がいびつなチョコレートマカロンは、大量に家に置いてある。
何時間かかっても、どれだけ材料が無駄になっても、苦じゃなかった。
貴方に笑って欲しいから。
美味しいよって言って欲しいから。