ほわいとちょこれいと
今日は初めて彼が誘ってくれたデートの日だったから。
お出掛けして、美味しい物をランチで食べる約束だった。
駅で彼を待つ間、携帯を忘れたことに気がついて、公衆電話から家に電話をした。
「シュンからメール来てない?」
来ていないことはわかっていた。
待ち合わせの時刻から一時間が過ぎて、まだここで待ってたことが間違いだった。
来るわけないのよ、あの人は。
ガシャン、と音をたてて受話器を置く。
うろ覚えの道を進む。
彼の家に着いたときには、もう昼の一時が近かった。